1年生 看護師へまた一歩 看護技術の演習~活動休息の援助技術~
「看護技術論Ⅰ」の授業で2回目の演習を実施しました。学生は4~5人グループの少人数グループに分かれ、活動休息の援助技術として演習①体位変換、演習②車椅子移乗・移送、演習③ストレッチャー移乗・移送を行いました。学生はそれぞれ看護師役割と患者役割の両方を経験しました。
●演習①体位変換:患者さんも看護師も負担が無いようプロのテクニックを使います。
演習①では患者さんと看護師の両方の負担を少なく効率的に行うことができるボディメカニクスを意識しながら体位変換を行います。
≪ボディメカニクスの原則≫ ①重心を低くする ②支持基底面を広くする ③身体に近づけて支える ④大きな(強い)筋肉を使う ⑤てこの原理を使う ⑥小さな力で回転させる
【仰臥位から側臥位へ~膝を手前に倒す時の回転力を用いて~】
看護師は①足を広げて重心を低くし、②支持基底面を広くし、③患者さんに近づき、④自らの大腿四頭筋や背筋を使用し、⑥患者さんの腕を胸の前に当ててもらうことでコンパクトにし、膝を立てて膝を回すことで上半身を回転させるということを行っています。
演習①で習得したボディメカニクスを意識しながら演習②・③の移乗を実施していきました。
●演習②車椅子移乗・移送
演習②ではまず、車椅子の点検から行います。タイヤの空気の抜けや破損、ブレーキがかかるか等を確認します。
そして、端座位(足を床につけてベッドの端に座っている状態です。)の患者さんを車椅子に移乗します。 ベッドに対して車椅子はどれ位の角度に、どの位の位置に置けば良いのだろうと学生は苦戦しましたが看護師役・患者役を交互に行う中で感覚を身につけることができました。
エレベーターでは背後が見えないと不安になったり、前向きで出る方が安全でスムーズなため、後ろ向きで乗り、ドアに対して前向きで乗ります。「患者さん役になってみると目線が低い!浮遊感があって気持ちが悪い。段差は揺れて怖い。」と看護師として気をつけることや声掛けが必要なことが分かりました。
【坂道は後ろ向きで移送します!】 【ティッピングレバーを用いて段差を越えます!】
演習③ストレッチャー移乗・移送
演習③では患者さんの足側の学生は前向きで前方を確認しながら進みます。頭側の学生は前方と患者さんの表情や訴え、点滴ラインなどが適切に保たれているかを確認しながら移送します。
ストレッチャーでは上り坂の場合は血圧変動、それによる気分不快、恐怖感を引き起こさないように頭が進行方向になるようにします。 演習後の感想では、【看護師に近づいた気分がした】【患者役をして安全に気を付けることが大事だとわかった】【看護師の仕事は体を使うことが分かった】など前向きな学びや感想が多くありました。 順調に成長していますね。この調子で学んでいきましょう。