【看護学科】大学生等を対象とした造血幹細胞移植推進特別講義を開催しました。
看護学科の3年生が受ける「成人看護援助論Ⅱ」の講義授業で、「造血幹細胞移植(ぞうけつかんさいぼういしょく)」についての特別授業を行いました。特定非営利活動法人兵庫臍帯バンクと神戸骨髄献血の和を広げる会の代表の方にお越しいただき、貴重なお話を聞くことができました。
「造血幹細胞移植」は、病気でうまく血液を作れなくなった体に、健康な血液を作る細胞(造血幹細胞)を移植する治療です。授業では、この治療の歴史や、現在行われている骨髄採取、末梢血((まっしょうけつ)細胞採取、臍帯血(さいたいけつ)採取といったさまざまな方法について、とてもわかりやすく講義していただきました。
特に心に残ったのは、実際に造血幹細胞移植を受けた方の体験談です。高校生の時に「急性リンパ性白血病」という病気になり、「白血病=死」という辛い気持ちを抱えながら過ごしていたそうです。そんな中で「骨髄移植」という治療と出会い、不安や拒絶する気持ちもあったけれど、治療に前向きに取り組んだという貴重なお話を聞かせてもらいました。最後に、患者にとって看護師は一番大きな支えとなる存在であると看護学生への温かいメッセージをいただきました。
学生からは「専門的な話を聞けて良かった」「患者さん目線からの話は感動した」「将来出産時さい帯血バンクを考えてみようと思った」との声があり、非常に良い経験につながりました。
今回、元患者の立場よりの気持ちや実際の「造血幹細胞移植」の治療などを通して、看護職者を目指す学生として幅広い知識と患者にどのように接するかを考える貴重な機会となりました。
このように本学では、多方面よりご協力をいただき医療従事者として生命と向き合うための知識と態度・気持ちを育む教育を行っています。
今回の特別講義で得た学びが、造血幹細胞移植についての理解を深め、患者さんやその家族への看護につながっていくことを心より願っています。